カラダに湧き上がる返事の針路を還るとそれが耳管で唱歌。洗い流した新緑の土足で打ち消してしまい、くるめくほどにただ一点を覗いて。溢れんばかりの月魄を留め、コレ以上は近づけない(言葉が、なぜ 遅い 欄干をみた。)飾っていない。ひらけて、絡み合った指から、オンナは/私のように/盤を破り。いいえ、と覆す
境界をまた離れてみる──昨日の針金は鈍い狼煙
調律された単色画の物乞いが 訪れる腕よ。平行線で
寄り道にすぎませんが、水溜りに反射し風に触れる
ただ期待や目的に別れを惜しむ様子にありたい
足元は次第に力強くなり湿った砂に張り裂けんばかり、おわりのちかづく。やがて四ツの海は画然、ひんやりとした潮水は玻璃を転じて残滓を拡げゆく。語彙を反すように唸る、クレーンがゆっくりと動き、皓いアワがあぜを越え冬を迎える
どこからが新説だ。と、ともなく永く延びた影だけが取り残されたところで呱呱に絡みつくは、軋む隕鉄の葛だ。時や場所を厭わず飛来する、私の言質だけが傷跡と癒着していた
指南書などという破廉恥な未来に憧れて、書斎は目論見ほど辛いホゾのだるさで。ひとかけに囚われた、おとなが子どもに書いてみせたような絵だったらきっと、無意識と埋めだされた知から、私から生まれてきて
しろいひとかげの。あずまやで伴うまなざしが為に、手がかりを紐解く。あまりに不器用で。断片的に、塩水が意図を弾きながら、窓もなくなる奇妙なことに愚想して。両唇は、母胎のなかであるていど、古くなって役に立たなくなるのかな──
稚拙だが 正誤/文の一部は折れた痕
〈おりしおどきざし〉モノの煙の儀のかぎる
前方の縮れ、いずれ無人になる君に、海の色深区 灰色がかった昊に廻る。二艘の叢雲が透明な護符に浸透し、働きを正しくまっすぐに遇えること
いつか複式、汽笛と奥響く
有り触れて薄っぺらな陽翠に舗装された露に空き家がおおく寄り添う、潮の匂いはもうほのか微花にそよぐ気がした。記憶を辿り庭の出入り口に斜めにつられた地にかんばせと掻いて蒼白と憂いて、いま、海上を一望する。わたしは瓶詰めされた 朝もやと夕ぐれを連れ歩く
必要なのは、美化された瞳孔の黄ばんだ信号を駆け足で望む、視線は爛れ表層を剥いでゆっくりと游ぎだす要項は片々の河を亘る。無秩序な壮烈、睨み、転じてせせらわらうだけだった。明るい悲鳴が朝一番で、おきがけの揺光に、練色のとけかかる加護、次の瞬間、考えてみれば、きつい細径に佇むあれは──物陰の名ばかりに破軍星、もう春のたそがれか
鉄錆色の味わう筆録もたいして、フィルムとも誘発され異聞の首も振る、耳をそろえて沢山、病棟は説き起こす。おろしたての目的地に宿直するための水琴窟のランプと、粉状の玩具が泣き止まないから。お生まれになられた、横暴な左手も音階が多少わるくなり泥上の骨がなく
(その展は、つむぐことなく、走らせた。弦材の行為が虚しく響くだけだ)
おおく旋律というにはそれで埋もれ、えにしをなぞるばかりの穢れた指先で かざりきれない隻腕の合掌に宿っている。あまりにも多くあまりにも長く。彫刻の水彩など総ては喚起だろう
読心術の裾が前にも平然として、刻み悶えたとて、またひとつと消えていく出来事のように感じ、拠り所は視してどこからか引き継がれていて、結えばいいか、余韻が呼びとめられた傲慢だとにがわらいして、枕を蹴った。交わされたいくつかの色づいた薫りがした
キャンドルのあかりが暁光まで眠っていたわけではなかった
しかし、どうしてそうおもったかわからないまま
それだけの このあいだも 雨は降り続いていました
きっと朝ぼらけは急き込む、空蝉。暗幕といえば何度忌だろうか。なにかを求めているように醒めた感覚は立ちあがり、その細長い手足で、正体は掴めない。裂けた隙間から零れ堕ちた値が瞼を焼き、喉仏の(声にならない)私を串く
ゆめだった、消え去るよりも侭、ハッとした恐怖でしたか。こう舌の上にしがみつく苦渋。じっとりとした体表が丸め込まれぎょっとした仕種で取り混まれて逃げられそうもなく。ただ、域を呑み、うんざりしているのではないか
云うや否や、また転がっていった
なんと店先の爪の永い並木の影が、うわさのせいか、木末ぬるぬると快晴、てかがみを覗く、わくらばの底へ行く焦げた痣、いつか盲になる どこまで これまで。鶸色の古い障子の床を、あけっぴろげに詩に剥いで、逃避行の弾みは階段を駆け下りる香が暮れるほど逆らって。あっ、と声を発した瞬間
ちょっとしたハレーション
そこで虚をつかれた世の、案でつくった花籠も罵った靴跡も死児も掻爬し、もう目眩と消した。已みも外の面ゆっくりと。ここまで紫宮と口を開き真直ぐに引張ったりして。単調に熟んでいる。胴体の長い干し花は道徳を溶いた、目的地よりも抽象し草一本もない。泥濘の轍こそ百万陀羅、ゆくがよい
これら、もののあわれというよりも、ハギレに結び遇って 性について輪を画くかたちに刻まれてく。糸巻きなどの心臓、ときに このように失語症の羽化とも脱皮とも詰まっている
色のないセロハンのアレに信仰する、類と義眼を引用して誇張したさまを重ね、偽証してあるききる。ほぉら しまりがないさま(でしたが)ふしのほね、錠前という羽根。損な芽を出した、物事と物事のあいだのへだたり。見合っている不格好、不意に腹に納める
いま~どこへ。
裁断したあとの残り布、喪失するしゅんかん、底に授かるようでネゴトいわないだけで口もとをおさえた。習慣のように咳込む、過程として新しい糸は切れ呼びかけは昼をすこし過ぎた、皮膚のように悔い契る、うわずみが剥がれていく、生き死にのモンタージュ
ここではないどこか、鼓動、短い一瞬だとすれば薄っすらと手を使うか足を伸ばすか、つよい小指とただしい薬指とを、貪るように輪をいだいて編む──そりゃもう駄目だろうとして取り繕う、追い出すこともあるまい、
一枚の金貨は黙っている。
その顔からみぬかれる〝わからない、だろうが〟死者はいつも決まって なにもないから片隅で、訴えても、岨彼方の風媒花はどこまでもどこまでも続いていくのであった
──みつめ返すために解体した、私もまた
どうせ、啓けても わからないことばかりだ──
だからなぁみだり未熟で おもわれる肩抱いて その他にも縛って老いて。その胸を喉からここにしずかに 庇い要るための愚かに正しくて 眉をひそめたそれを知ったとき。
未だこうしてたまには臆病な水差し戻して踊ってみてよぅ、実に穢れて出来損ないの赤面してナ。空気を押し出すように 大きく手にした木の幹に然と、放棄して、もっとはやく気づきたかった
と、おいおいと凪いては、ダアダアとつよい力で釣り合いが取れている、
絶え間なく空白に揺れたものだ。陰る火は大人しそうに膝の上でおねむり、目になじんだ朝もやに破約やさしいねといいたい
寝入りばなにそうするだけの。ありゃ泥棒だぁ殺められた涙袋に。しつけ糸を/くぐす/器に、挨拶は、口にしないで。それで充分で
やっぱりあれらは天使だったと癒えよう
おくひらげた遥か遠くの燭台よ、鮮やかに綾なす幽かな水音と、身に着けた紅葉の湯浴みとやら、マア澪としていて
(まあ私は拒絶されてない)ところで
不幸とは跣の夢がまざりあうものだろ
棚に顰めた躰が内側で起こしたコトバも無防備にひらひらと舞っていった。手のひらに握った瞬間、だからして羽蟻でもどうでも 叩きよ多少、巡り与えることにして。私の湿った感覚を残す
ひび割れるような音と共に硬直する感触が、硬く、指の隙間から漏れだす。命の残滓が。その小さなコらもぜんぶ日々の接触点。憮然と細かく砕けるその背中にはりつけ、アイボリーのソファーに運んで乾いた空気と押し寄せる
嘆息:あなたの地表がいつか早足になったときサテンの向こう側から、羽を失った手がシュのように 芽吹き続ける階段を寂しがってやさしく楔をおいた。粗い笛のような色の葉のくすんだクチナシの圧力は(包まれたまま熟すことから)わずかばかりの明朝 無声のうちに〈λの忘れ物〉それはどのみち点描の花霞にあって、血に根を張り糧となりミチを辿った。期待に対し水脈と瑕疵、鋭く開き直るところひたむきと償う懸命なパネルに、砂粒は熱を帯びて 恣意る。体積を洩った爪弾きは重く咬みついたけれど。唇を埋める。また忘れ去られた場所に受け入れるときに、古いビーズの視線をよそに、ぬっと顔を上げた
この現行は迄に記録にないことだ。明日、気味のわるい蛙は故に舞い込んでも むやみ留り木に、伝書鳩がいる無害らしいリペットだろうよ。つまりいつからかの因果、何らかの事象で弾けたようなものだ。ときはかぎりなく炙れては、思いがけないことに懐い描けないことを、ふと巡り合うような蓮華草にすぎなかった
まあ言い訳じみて追いつくのに苦労した。麻痺とわかるようにこの手を掴んで、夜気は 差し招く、霞んだ字間の尖りうっとおしく、まあまあ塒まいてさ、式彩の濁流に近くなるほど希薄であげたいから、奇妙におもいながら わざとらしくなかった。なんだかんだソレがあたしそのものだった
それから宙を識り、行く先を知らぬ星座の意図を解いて、投げ出す格好になり褪めていった よわいひかりで。もう直視した天上には神もないのが
思わせぶりか? 特に表立って浮かんでいたあらゆる私とはどこかしら疚しさを置く。頭のてっぺんまで埋まりここはえぐられる部屋、みちみちた裏表に滋味でる『文』にオブジェがあるから。だから掟になった
それだけだ。
瞬きすると左に曲がる。棒立ちになり、てのひらで幾許と圧した。単純なそれでいて薄眼よ燃る、艷のない火花を光芒と惰気した。形のない重さがそこにありツバを吐き、深く切り込んだ図式の記号を強固に主張した廃園にいつかの間を止めて、昨夜より風をくふませ、明日はつぶさに耳を澄ますと、
あわゆる私はうれしそうに、定かでもあらませ
新しい夢が(明後年)異国の。観念の
首ひとつかしげた散華のひとつ
かるく制した死後、つかつかと あんた、で寄せた
いかがようなもともとは列をなしてさまよう、故/仄かは温い町のなかでみつめている。この手はどうせ頬に触れ微笑をめくるたびにしっかりして 処られるから、良いのだが、
──その影も足跡も、ないがしろだと知りながら、嵩を増した渚に誘われるまま、時が刻み入れた砂浜に身を屈める。無骨な節や件の浅瀬で止まった、砂の城。玉手箱、やや重さをまとい、この崩れ蓋のうわさは伏せられている
取り零した語彙はそれから。黙って、人差し指を口もとに添えて
「また行く先の埠頭にすぎません」
対に口をついて出た。本音でもハッタリでも、ああそれで目が覚めて我に返ると、結局濁ったミチを空け、追いかけるように震えながら風を含んだ眼下に、萎縮した松明はいまを知ると
白日のもと、照らしだす算段は。あきらかな岩陰は凍った茂みと手招きし 群れを呼んで。ひかりが 我ながら 踏み躙り 泣き止んだ、しかし。答え難そうに海岸線を飾り立てる 貝殻じみた滴りが渇いてく その海も皓々たる、黄泉というには
〝うたおうか〟
瞼の裏側だけ逆らえず私がまた聞き返した。ことわり。そこへ倒れた針葉樹。たちむかうものなのか、はっきりとためらわずに違う面を復元されたことでしかない
ただおきて
いってみると、
夙いのな いま、が
問い質しても、突き放しても、或る意味では 自然な色ですら規定に外れる、遠慮というものを知らないまどか冷酷なアゲハが背筋を撫でる。裏返せば話しだす天井、ぐしゃりと歪む壁。わらい声をあげ、気づいているだろうか
ただ男は荒野に住み地平線下にいる。もしかしたら首を突き出し、躓いては。はねていたり はえているところに、近い人と漏らした声が能面の漣めいて聞こえる 標しやすい因果でしたね
(こんなあげるような ナ、腐ちた荒波などで、かるく支えもきかずいかがお過ごしでしょう)
本気なのか。聞くべきことなど何一つなかった。それでも口汚いなにかを抱えながら。素振りだけ重そうに一行を導く迄、舳先から宵の廂間を常に、
大きく吐息してから襖をあけ、正常な空気を満たしている過ちや欠点に主になる。左右に開ける敷地ではない、不法な癖が手に持って運べる程度の、余滴に過ぎぬ、怒りは深く垂れ。泣き止むことなく、それは顔を背けるおそらく代代、肩を落としては雲の陰に隠れる。また月を重ねる
そして──
(あえてともさなかった、と)
「こりゃ、とおくあり海月さま だろうかねぇ」
私はポケットを探ってわるい冗談だ、と云ったよ