くちおもい断片と立ち上がると、もやだつを またさらわれるを、懸命にしづめた手よ、捲る 巡る 目眩く/がらんとそんなもの。無音の旋律も焼き増しした いやしい遠慮をして、けっして 遅れ 撓んで 結びめ ほど なにより撒き 少しずつ溶接された博打のこれらかなたは、私は私とむかいあってかんがえたとき 思い出す羽目になったほんのいっぺんでしかなくてさ。
こんな惨めで立派な腔内の人混みに断ち昏んだのこりのことは、たんにありあわせのいんちきが 少しかび臭い カウンターに経っていた白飛びした落ち度だった さわりの部分。こちらを騙る〝華美な蛹は名もない〟とき。ちらりと伺ってみた手紙のようなもの。呪文のことな、これから窶れてって。
この鸚哥でも金糸雀でも鷺でもない、野鳥? 猛禽? 箱庭にいらっしゃいませ。まあーいやぁ、風見鶏にも啼ききれないサビ、とうにひたすらたそがれってんで寂点いて、小さく喚きだすそれら お高く永く惰性に引く、東から西へ。流れていく? そうよ、ほんとうよ。ただなんだろうなとおもうだけの存在 だけどね、もし私が水であればわりあい、割れた鏡を幾重にも覗く私の眠り墜ちた眼球が。やおら残してきた窮屈もよちよち、還ってきた幼字が開いただけ。いつかはなにものこらないけれどね。
その種をここにうめ芽吹くのか、嘯くだろ。このきづだらけのまどかで、それだけ好き放題に歩き填まって、無意識に刺繍されたテーブルに(セカイとサインして)もっとも露わで当たり前だと示すおもいの丈を述べるだけ延べ ひかりのみづが響いて、凪いたとしてもだれも困りゃしないんだよ。
ねえ漏ってあたかも詩片の、波打ち際に尽いて、どんなにあてがっても抑揚を鮮やかに妊娠する駄鍵。ひきかえに「自由に進むにつれてわるい噂だから、なりふり構わないんだなと離陸したい」どぶ底は。ハモノのはなしだろ、骨と川に浸かっている 普遍、沈黙、循環:零れた死骸をバスタブへ横たわれ、めったざしの現.そのものを掻き為らす。
ただわからんことさっぱり大人の患者はいないのである。
だからして愚者、
くりかえし 掌 ゆっくりと くりかえし 軋むように 甲 岸見ながら くりかえすとき。皮の指の節)思い出される 側は重みを保ったまま ほんの/ざらついた はだえの、あいだに 沈む。曖昧に) 考え 輪郭をなくしながら。かんがい、舟を漕ぐ/ささ、すべり落ちる(形を変えながら 笹(ごなしの どろみ。こぼれたおと。おもいだしてしまう。水の底に吸い込まれるように。ほんのひとひらの おと じわりと 息を止めて みづにそこ ひとすじの(微かな抵抗。しずみきることを ひとかけらのおと。と わずかな浮力 波紋に埋もれながら。溺れることも 浮かぶことも許されず 飛来て/拒む/罪套ねる しぶきのように。摘みあげられ 砕け と/のおとないおと 弾け いきのあいまにこびりつくのお と散らばる 「不規則に跳ねて 冷えた脱漏」 ただ境界を行き来するだけの 名のない小さな波)。ほんの ほんの ほんの のむこう ひびき うねる ちぎれ かさなる ささくれ て、掴もうとすれば てのひらをすりぬけ 喉の奥でかすかに震えて わずかに灯る うつろい よじれる にじむ ゆがむ。なにより撒き 少しずつ溶接された博打の 手のひら 巻かれ 絡み 裂かれ 滲み 溢れ 舞い戻る。吐き出されることのない ほんの ほんのいっぺんでしか それでも。衝動≒境涯(:塩栓 雪静 骨侘 陶粋 綿然:)白いパラフィン紙。私は私の内側で 何度も崩れ 波立ち 溶けていく。むかいあって かんがえて(沈む)たゆたう しぶきのように。もやだつ もやつく まとわるカゲを また さらわれる。しずむ たゆたう カタチをもみたない飛沫
めたくそに穴をあけ嘗て煮くずれ涸らしゆくタイドプールへ過ぎ去る空間がそこ/陽の夜が新しき肢体が、血ヘドして身につけ/いる、乾ききったくぼみは。呂律から似て非なる熱病に帰依 渇いた唇をなぞる重心を代わりに 薪、ここちよさといったらほのお
この濃淡を焚べられる対岸は川近く生まれたもの。そこから数え歌へおおきく駆け上がる地平はもうぱっと放して影もない。ない? 藪枯れたソレ莫迦理と自由に疑問も持たずほら若葉が繁る、時間の輪郭がはりついてすべてが歪んでいて、膨張してはち切れそうな様子。ここに有れば、もう宙は永くないからこの目で収めた気がするの。なんて身ぶりも 弱っちいぬるい風ばかりに飛翔する(誕生を司るがまだまだ杜撰。)ただちんまりと両手で、めをこすりながらあたいは独りで、こえの隆起が 嬰児のようにまぐれるしかなく。ひかりにわ、背がたかいからだ 樹肌は剥げ ただよぞら 浪漫にならないルミナス/なら撥音は矯めつ閉じていたこの手で。
言い逃れようとしても透過するカジュアルなおぼえがきのトリセツを踏んだ。そうおもった。ただわからないことに対しておっかぶせる盤上のもののけ、声を清めて。弱々しく足元を湿らせ雑にあまって風が運ぶたび、よどみなく寿命にも届かない燐寸で花は根に潰れたもの。仕方ない、その手を合わせても戻れないなら斎は嗜好の内側で膿んだように育ってしまうから。
また微妙に行き詰まったままより展望がひらけていた。明るいときが明滅していく、それだけか。どろまみれの波紋に投謝した紅茶のやすっぽいこと、萢も気づかぬうちに軌跡を辿りながら(失敗した/満ち足りていたい。)だいどころに いまや なげやりな みずやり。堪えず揺らいで。土台として過去がありいきざまがあり、選び脱いた事柄から今、この微温いティースプーンは錆びはじめ、ここまで調和をのぞんだ限界の多様さ。解毒するよう手筈は済んだところでも便宜上傍観することにして。
ワタシがおもうに 夢を見るぐらいなのに、複遠にありながら雑所に遮られた一行が接触したテンポを縫うよう、考え込む山ひとつ分の手がにゅっと差しだされた。生身から無毒化されたあとのトリックをまたてアーチをくぐると鯨が潮を吹くなんて満身を追想する。それから、幽か眼の前にひとかたまりにひっくり返る、さめざめとおく隔たりを無視して、むんずと無言で水を飲む
どうせ芝居じみたしぐさで質素な幸福だったっしょ
それだけぽつんとみえてくる恋愛小説みたいにカトラリーは息せききって天窓などあれば私は、藍色の小鳥の冬もポップアートのしもべで 午前三時の1000年後には支配されるかたちにしたいことではなくてな
厚みになって残っから/うつくしかった踊り手である、
とすれば 置き忘れた青い指紋が千切れた言葉の断片は短い
〝すべて/そこからだ からだが ふってわいたのは
/だって いま だって だまって 見下して/ふれた〟
そんなさびしいだけの途切れないフィクション
『ただひとつの窓です』
3月31日 ハンガーに掛けられた千鳥格子のコートに袖を通す。サイズアウトしたあてずっぽうで埋められた、諦めを白ぬ、死んだものに視えない舌が、侭一粒のかけらを求めた角砂糖をぽとり。クリアトビラのキャビネットに、それはちょっとした私が水たまりの香りない造花
空はまっすぐで進めずにふらつきながら。だれかが意図して壊す鋭く冷たい無数の秩序のなかで、じまんげに忍び込んで、かるくてたいらなもので、ほら粗さが目立つからまばたきして配置することで、無防美なのはどうでもよろしかった紅唇とほおに含む
何気なく居合わす瑠璃小鉢の表情はキレイに湾曲している。吊戸棚の一番下でぐったり、欠けに狼煙会うと氾がる婀娜へ成る。透明な糸が微かに域を磨る てつかずの呼吸が渇きを癒す 不甲斐なさしかない絶景にしがみついて滲む。眠ったまま。更に奥へ進みながらもっとも遠ざかっていってさ。ほんのすこしの匙加減で喉をならして
新鮮な空気に溶き卵を流し込む。翌朝7時頃/さて急がば回れって準備しても雨の崇拝 なんのためのジャムをぬるんだ 無能に加護を放して シンプルな電子辞書に独白の遺棄を脱字として置いた。ベタついた(薄荷油)一指し重ねる五線譜は乏しい。あとちょっとのコンビニのしろいビニール 熱で躰でしずかに固まってすっと馴染むまでタンタンと風のむくまま気のぬくまま、わずか均してくだるみち
あれこれ掘っても空想しかないのに
えるばしょもない旅をしたなんて
酒と煙草とオブジェを好んで
とえれば細いものがこおりついたら軟らかい池を半周して安穏と強いて駄犬の歩みはくどくどミルクパンをぐびぐび。どの距離から眺めていても、非道く縒ってへぬるいままの ひかりあかり、だしっぱなしのまいにち つぎはぎ/ちぐはぐ、もぐもぐ
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→あなたはおもいあまった。ただそれだけのだいたい/さぁ/
群像よ(装丁の一小節あたりで乗り遅れだ
撫でるように投げ出した
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けれどもインク壺のたまゆらの震え色彩の堆積にじっと不甲斐なくて
て/隔てられて、いる/俯瞰してみて
その空席は。覚悟だけ いつもある
しろっぽい壁にやすっぽい椅子にかける強い焔がこびりついた平日はどうも馴染みない。次々とおってくる隙間をさぐりながら切り開いて 不快感を伴う夢を藻掻いたまだら模様の、骨をおった明かりは埋め立てたあと問われてみるまで
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煌めくのをおもいでのように席を退け港に訪うから 祈り永らのきく夜は、ひとりでいて寂しくないの? 口にすればそうね 正午は屈託のない顔で訊いてくる。手を曳いては嗅ぎつける虹彩 あなたのすわりごこち、ふうあい。感涙。くしゃくしゃにして今朝の無償に 湛みかける黄昏を透かして塗り込めていたいだけなのかもしれなかった
それだけ なんのおもてなしもできませんが──縁側にジャケットをはおり、ひどくみおくる罹りだ
諸々、みづにとう
昨日を10時34分に変えるひとしずくがまた魔法にかけられるなら、ちかくできない鉄道の枕木にあたたかい。曇りガラスの言葉、ゆめを愛撫するだけで掌に乗せられ、ラジオのノイズもまた景観をまるごと果てしない海原に還元することが可能 ではこの指のまにまをつかまえきれないほど、触れられないものの痕跡(のらりくらりと死ぬまえに、いろとりどりに例えるなど)こだわりのない靴を履き潰す 手帳の予定をまえに。勢いよくドアが閉まって車が動きはじめる
ひとつ。疲れはてた糠星をむかえて どこか荒々しい次ぐんで、契約と忙しない劇場まで幼顔の短銃。グロに無鉄砲では処方箋の配置を・たばさむ。あとすこし、ふれられる 重さを滑るように、さも、そこに生まれる気がして、寝る子は育つっていうけどキミは なんでもいいけどね。過ぐる傷をかきけす機能だ
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みっつ。め立たず普遍ひき摺るように、なにかを。すべてに築いた何千何万のブーケは札束と、だし入れしやすいハイエナか忠犬か。大げさにシグナルにかけ轢き殺したかしら。なにか面影だけの気体がある。ならレンズに写った腐葉土ではなく、震えて眠るふりをしている。書きかけで留まった下書き。指先に残る記憶だけ。そして動き停めたおと
私とはあしなみを揃えては街の中心部に起きて、何者もいないのに。繰り返し指差して生きました
我楽多をただ横切るだけでも根を下ろす切り花。あてもなくときはながれゆく。胸躍らせてひたすら上り坂で微塵もない雪に植もれたプラットフォームは存在する
なんだあえかにしまったのか あからめるる眇めつ。ゆっくりとばかして。いしの距離をとり、やはり埋もれゆく。幾重にも生々しい春泥に孵る縷々 ツになる。諸々、観ずに濤
(いいえほんとうはどうでしょうか
顔をみても/すぐに忘れてしまいそうなほど
あなたはわたしを知っているのだろうか
(わたしたちはいまにいきて
浮かんでは消える時間/こころ(急速に流れ出す もやけている 砕けたときより深く)コバルト入りの天地と宿り砂秒ではひらかない/けれど差病、無邪気に 大きくひとつに翔ける──産室は華を植え告白するまで
」とおくにゆきたい「
夏色の壁を這うふるい飴玉では悪意はない
待ち合わせの人々が経ち昇る、押しのける沈腕に反射した
『しらない心臓が脈打ってる今』
あなたはスマートフォンをみつめたり、
ちらりと時計を気にしたりしながら、