いわず来し方から学べることこそ甚大なのです「だから、其物が入ると直ぐに『も』から出て来ることになるのです。此は年中行事の中にあることで、『冬籠り』といふことがそれであります。春の枕詞になつて居りますが、実は、冬ぢつと外へ出ないで籠つて居ることを、冬籠りと言ふ様になつてゐますが、実は、植物の上でなくて人間の生活にあつたのを、植物に移して言つて来たのです」こんど〝物〟というのが〝外来魂〟という言い方になり、に籠ることがものいみとなる﹅﹅﹅﹅﹅﹅(同前。○)。さっきからというのは何かよくわからないが籠るための未詳の道具(折口は布団ようの何かを考えている)と留めておく「かうして、完全にものいみが遂げられた時に、外来魂は来触して、内在魂となる。古語ふるは、此作用をあらはした言葉である」(『原始信仰』)折口はこのふる﹅﹅ふゆ﹅﹅のもとの語という「即、ふるは、単なる接触の意義を持つたゞけでなく、衝突・附着の古義を持つて居た。さうして、此儀礼を、たまふりと言うた。第一義の鎮魂である。鎮魂を、悪霊を押へる為の行事と考へるやうになつたのは、後代に於ける意義の変化である。ふるなる語も、発音が変化して、これがふゆになると共に、意義にも分化を起して、増殖の意味を持つやうになつた。来触・附着から転化して、内在魂の分割と言つた内容を持つ様になつたのである」ふる﹅﹅からいまの殖えるの古語でもあるふゆ﹅﹅がなったという。殖やすにもなってくる(同前。○)「それから、尊者の分霊を受けて、その威力にあやかる信仰が発した。又、尊者の分霊をうけるといふ事は、一面に於て、恩寵を蒙る事になると信じたので、それから、みたまのふゆなる古い用語例が生じ、それを分け与へられる祭りをみたまのふゆまつりと言ひ、その祭りの行はれる時期を以てふゆと称した事から、後には、ふゆなる語が、冬期を意味する冬に固定して、季節をあらはす言葉となつた」ゴシック体にしたところも大事で、ここは六つの○中の〈文法〉をふんまえて述べている。「民間語源説」という言葉があるようにこの語源の説(とくに地理関係)というのは九割九分信頼がおけない。ここでPOETIXにはチェック機能もある。〈文法〉の○に〈祭〉と同じ向きでさっきの→での字を書き込む。